医療制度改革が国策

医療制度改革が国策

日本では必要な医療を受けることができるのが当たり前となっています。

 

病気やけがの時、保険証を持っていけば、かかった医療費の一部を病院や診療所の窓口で負担するだけです。

 

これは、日本が国民皆保険制度を採っていることによるものですが、
国家財政状況によっては医療保険の財政運営は極めて厳しいものとなります。

 

医療保険制度の内容が厚生労働省のホームページをみると
平成18年、平成19年、平成20年・・と毎年変更されていきます。

 

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少子高齢化と国民の医療費増大

医療保険制度改革がなぜ今必要なのでしょうか。
それは、少子高齢化と国民の医療費増大の2つの要因があります。

 

医療保険制度とは、国民一人々が収入に応じた保険料を負担して、
国民が相互に扶助しあうことを目的にすることで成り立つシステムです。

 

この医療保険制度が機能するには、保険金を受給する人口と、
保険料を負担する人口とが均衡していることが必要条件なります。

 

現代では、個人のライフスタイルの多様化や、女性の社会進出などによっても、
少子高齢化がすすんでおり、保険料を負担する若い働き手が減る一方なうえ、
保険金を受け取る高齢者の人口が増えている現状にあります。

 

こうした現状は年々益々すすんでおり、総人口に対して65歳以上の高齢者が占める割合は、
2005年の20%から2030年には31%に達すると予測された試算もでています。
いまや日本はうれしくも悲しい世界一の長寿国になのです。

 

日本の少子高齢化は悪化する一方

1人の女性が生涯に産む子どもの数は、2005年で1.26人にまでに低下しており、
日本の少子高齢化は、世界に類を見ないスピードで悪化しているのです。

 

その結果、政府管掌健康保険は、積立金が底をつくと見込まれており、
健康保険組合の運営も年々厳しくなっており、健康保険組合が年々つぶれてしまうという事態を引き起こしています。

 

昔は健康保険組合からたくさんの薬が配布されていました。
それは、運営上の余剰金で配布されていたのですが、今ではそれもわずかなものになりました。

 

国民健康保険の赤字

国民健康保険では、年間約3,000億円という赤字経営となっています。
高齢化はこれから本格化します。

 

子や孫の世代にまで引き継いでいくために、医療制度の改革を実現することが急務なのです。
こうしたことのために、医療保険制度の将来にわたる持続的かつ安定的な運営を確保するため
現在医療制度改革が国策としてすすめられているのです。

 

国民皆保険が将来も続くよう、国民が扶助の精神をもつことが重要なのではないでしょうか。

 

健康保険制度および船員保険制度の改正

例えば、健康保険制度および船員保険制度の改正は、平成18年10月より順次施行されました。
70歳以上の現役並み所得を有する方の一部負担金の割合が変わりました。

 

現役や所得(標準報酬月額が28万円以上である70歳以上の被保険者、
70歳以上の被扶養者)がある70歳以上の人の一部負担金について2割から3割となりました。

 

単身世帯で年収383万円、夫婦世帯で520万円未満であるときは申請により1割となります。
更に高額療養費の自己負担限度額が変わり、今よりも引き上げられました。

 

高額療養費の改正

高額療養費は、改正により自己負担限度額は引き上げられました。

 

高額療養費とは、1ヶ月に医療機関等に支払った自己負担限度額が定められた算出方法による
自己負担限度額をこえたときに、請求により払い戻される制度です。

 

資格喪失後の給付の見直し

法改正によって資格喪失後の給付の見直しもされており、資格喪失後6カ月以内に出産した場合に
支給されていた出産手当金が原則として廃止されます。
これは、1年以上の被保険者期間があった人が対象です。

 

これはあまり良い改正点ではありませんが、例外的に支給対象となる場合がありますので、
健保組合に確認しておきたいところです。

 

【例外的に支給対象となる場合】

1.出産(予定)日前42日以後に退職した場合
2.被保険者期間が1年未満であれば、出産(予定)日前42日から退職日まで支給

 

該当する可能性がある人は、早めに確認をとっておくことです。
更に、こうした健康保険制度の改革は後の年度にも施行されます。

 

幼児の場合の自己負担を2割に軽減されるのが、6歳未満までひきあげられるなど、
負担額が軽減するものもあるので、よくチェックしたいところです。

 

その他の法改正

1.70歳未満の人の入院に係る高額療養費制度の見直し
2.新たな高齢者医療制度の創設、特定健診・特定保健指導

 

まず、注目すべきは高額療養費制度の見直しで、70歳未満の人が対象です。
医療保険制度の改革というと、少子高齢化を背景に、負担額が増えるというマイナスイメージが伴います。

 

この改正により、70歳未満の入院高額療養費が現物給付化され、窓口での支払いが軽減されるのです。
従来は、医療費の3割を一旦窓口で支払い、自己負担限度額を超えた分を健保組合に請求して支払いを受けていました。

 

しかし、健保組合が発行する「限度額適用認定証」を提示すれば、
一度に多額の現金を用意する必要がなくなりました。

 

これは平成19年4月からです。窓口負担が自己負担限度額までになりました。
この限度額適用認定証は、事前に健保組合に申請することが必要で、
認定や交付の具体的な手続は、各健保組合に確認しておきましょう。

 

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